春の訪れ

関係者の皆様には日頃より大変お世話になっております。
こんにちは、「あいの里アットホームクリニック」 院長の塩野谷です。

当院の傍も最近は暖かい春の陽気が降り注ぎ、雪解けもすすんでいます。だいぶ路面も走りやすくなってきましたね。
ただ…まだ3月ということでまだドカ雪はあるんでしょうね、、春の日差しを感じることのできるうちにたくさん感じておきます笑

さて、当院を開設して早いもので約10か月を過ぎました。
訪問診療では、どこまで対応可能なのかというお問い合わせがよくあります。疾患もそうですし、具体的な医療行為、処置、薬剤の使用など質問内容は多岐に渡ります。
やはり対応に関してはクリニックの、特に医師の専門性や経験、規模によっても変わってくるところではないかと思います。
最近は在宅診療においても、複雑な医療行為が必要な患者様も少なくないなという感覚です。

そこで今日は、当院ではこのような治療が在宅でもできる!という実際の経験を数例提示したいと思います。

 

  • 当院では、通院が難しいけれども、抗がん剤を続けたい方のサポートも行っています。
    最近は内服薬の抗がん剤も増えてきているので、治療内容によっては在宅でも対応可能なケースがあります。抗がん剤を始めると、下痢、嘔吐などの消化器症状、皮疹、血液の副作用などさまざまな副作用をきたす場合があります。診察や血液検査で副作用をチェックしながらお薬を投与します。もちろん、副作用が強い場合や、画像検査が必要な場合は病院への受診も提案させていただくこともあります。

    これまで毎週かかりつけの病院に通院が必要だったものが、数か月に一度の通院に減らすことも可能になります。
    これらを実現するために、入念に病院の主治医と連絡を取り合いながら対応させて頂いております。

 

  • 昨年在宅での治療が認可されたばかりの、在宅ハイフローセラピーを御希望されている患者様の御紹介を頂きました。
    ネーザルハイフロー(NHF:Nasal High Flow)という機械を使用します(下記画像のものになります)。ネーザルは鼻、ハイフローは高流量という意味です。この機械を使えば、鼻から高流量の酸素を投与できます。
    マスクやNPPV(非侵襲的陽圧換気療法:non-invasive positive pressure ventilation)を装着すると、食事やお話することも難しいですが、この機械であれば可能になります。

    始めて患者様のお宅でこちらの機械を準備して装着する際、まず音が静かで驚きました。
    鼻から酸素を送る機械なので、鼻の近くで送風の音は多少ありますが、本体の駆動音はとても小さいです。お部屋でも使いやすいなという印象を受けました。

    医療分野は本当に日進月歩ですね。

  • 気胸で胸腔ドレナージをされている患者様の御紹介を頂きました。ソラシックエッグというとても便利な道具があります。従来だと、太いドレーンチューブに大きなドレーンバックが必須でしたが、ソラシックエッグは小さくて負担も少ないです。

    やはり管が太いと痛みも大きくなりますし、動きもすごく制限されてしまいます。
    気胸の方がお家での生活を希望された場合は強力な選択肢になりますね。

いかがでしたでしょうか。
ほんの一部ではありますが、訪問診療のイメージがしやすくなれば幸いです。

最近は、在宅でもこのようなことまでできますといったようなブログをよく目にします。
我々も少しずつ、提供できる医療を増やしていかなければならないと感じています。
在宅医が横のつながりで協力し合い、複雑な治療にも対応できるような仕組みができればと期待しております。

最後に1つ宣伝を。
2023年4月21日にあいの里アットホームクリニック主催勉強会
S.B.M vol.3の開催が決定しました!!!
詳細に関してましては、また後日各種SNSを通してお知らせさせていただきます。
テーマは「癌とうつ」になる予定です。
我々の1周年も合わせまして、皆様にぜひ参加していただきたいと考えております。

それでは駆け足となりましたが、本日はこのあたりで失礼いたします。

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